歯列矯正治療とは

歯列矯正治療とは、ワイヤー装置やマウスピース型の装置を歯に取り付け、力をかけて歯並びを整えていく治療です。歯並びの見た目だけでなく、かみ合わせを整えることも重視されています。

歯列矯正治療で治せる歯並び

悪い歯並びのことを、専門的には「不正咬合(ふせいこうごう)」と呼びます。
歯列矯正治療では、さまざまな「不正咬合」を治療することができます。

出っ歯(上顎前突)上の前歯、もしくは上の歯全体が前に出ている歯並び
受け口(反対咬合)下側の歯が上側の歯よりも前に出ている歯並び
でこぼこ・乱ぐい歯(叢生)歯列がきれいなアーチになっておらず、ガタガタしている歯並び
開咬(オープンバイト)奥歯を噛みしめても前歯が噛み合わない歯並び
すきっ歯(空隙歯列弓)歯と歯の間が空いている状態
過蓋咬合(かがいこうごう)奥歯を噛みしめた状態で、上の前歯が下の前歯に過剰に覆いかぶさっている状態
歯並びについて、さらに詳しくみる
悪い歯並びの種類

歯並びが悪いとどうなる?

歯並びというと、見た目(審美性)に目が行きがちです。しかし、歯並びやかみ合わせが悪いと、見た目以外にも身体にさまざまな悪影響があります。

歯並びが悪いと、

  • 口元の見た目がよくない
  • 虫歯・歯周病になりやすい(歯が重なるので歯磨きが難しくなる)
  • 歯槽膿漏になりやすくなる
  • 咀嚼がうまくできない
  • 口の乾きから口臭などの原因になる
  • 出っ歯や開咬の場合、口呼吸になりやすい
  • かみ合わせが悪いと顎に負担がかかり、顎関節症になってしまう
  • めまいや耳周辺の異変につながる
  • 肩こり・首こりの原因になる

歯並びをよくする歯列矯正治療

冒頭にもあるように、歯列矯正治療とは矯正装置を使って歯に力をかけ、歯並びを改善させていく治療です。歯列矯正の代表的な治療法として、次の3つが挙げられます。

  • 表側矯正治療
  • 裏側矯正治療
  • マウスピース型矯正

表側矯正治療

表側矯正治療は、歯列矯正治療の最もオーソドックスな治療法になります。

ほぼ全ての症例に対応でき、症例にもよりますが、他の治療法に比べて治療費も抑えられます。装置が外側にあるので、食事も普通に噛むことができますし、発音にも影響がありません。

表側矯正治療では、歯の表側(唇側)にブラケットと呼ばれる矯正装置を装着し、そこにワイヤーを取り付けて歯を移動させます。

固定式矯正装置
(前歯には白い装置を使用します。)

表側に取り付けるワイヤーが目立ってしまうデメリットがありますが、新型コロナウイルス感染対策でのマスク着用が増えて以来、マスクで矯正治療中を隠せることで装置が目立ちづらくなりました

現在は表側矯正治療の人気が高まり、当院への相談も増えています。

無料カウンセリングでは、普段の生活やお悩みをお伺いしながら、どんな矯正治療の方法が最適かをご提案いたします。

 

裏側矯正治療(舌側矯正治療)

裏側矯正治療(舌側位矯正治療)とは、歯の裏側(舌側)に矯正装置を取り付けて歯並びを整える治療法です。

歯の裏側に矯正装置を取り付けるため、

  • 目立たない
  • 邪魔になりにくい

という特徴があります。

一方で、表側矯正治療に比べて、治療期間が長くかかることやカスタマイズされた装置を作製する必要があるので、費用も割高になります。

裏側矯正治療について、さらに詳しくみる
目立たない矯正治療 - 裏側矯正(舌側矯正) –
目立たない矯正治療について、さらに詳しくみる
目立たない矯正治療

マウスピース型矯正

マウスピース型矯正とは、ブラケット(ワイヤー)を使わず、透明なマウスピースを使用して歯並びを整える治療法です。

透明なマウスピースを使うので、裏側矯正治療と同様に、装置が目立たないという特徴があります。また、自分で装置の取り外しが可能なので、食事や歯磨きのストレスがなく、衛生面も安心です。

ただし、歯を大きく移動させる必要がある重度な歯並びの治療では利用できません。

マウスピース型矯正について、さらに詳しくみる
目立たない矯正治療 - マウスピース型矯正 –

歯列矯正治療のメリット

歯列矯正治療は、外見の向上はもちろん、心身の健康にもさまざまなメリットがあります。代表的なものを挙げると、次の通りです。

  • 口元と横顔がキレイになる
  • 虫歯や歯周病になりにくくなる
  • しっかりと噛めるようになる
  • 自信を持って笑えるようになる
  • 口呼吸が改善される

上にあげたもの以外にもさまざまなメリットがありますが、歯列矯正治療を成功させるためには、年齢に合わせた適切な治療を行う必要があります。

年齢に合わせた歯列矯正治療

子供の矯正治療と大人の矯正治療にはそれぞれ特徴があります。

子供の矯正治療

子供の矯正治療は、早ければ早いほうがいいと思われがちですが、そうではありません。
歯の成長に合わせて治療に適したタイミングがあるので、そこで治療することが大切です。

一般的には、次のタイミングが適切な治療時期になります。

  • 乳歯の時
  • 前歯永久歯が生えそろった時(小学校低学年)
  • 永久歯が生えそろった時(中学生)
子供の矯正治療について、さらに詳しくみる
子供の矯正治療

大人の矯正治療

大人になってから、矯正治療治療を受けられる方はとても多いです。
当院に来られる方で最も多いのは20代と30代の女性の方ですが、最高齢で62歳の方も治療を受けられました。男性の方もよく相談にいらっしゃいます。
それぞれの方の歯の状態に応じて、適切な治療方法を選びます。

大人になってからの矯正治療では、

  • 長年のコンプレックスの解消
  • 第一印象が良くなり、ビジネス・恋愛などで有利に
  • 虫歯、歯周病の予防→歯の寿命が伸びる
  • 歯磨きがしやすくなる→口臭トラブルの予防
  • 咬み合わせがよくなる→肩こりが軽減

などの効果が期待できます。

大人の矯正治療について、さらに詳しくみる
大人の矯正治療

矯正治療をお考えの方へ

矯正治療は、一生付き合っていく大切な歯を扱うものです。
歯並びを徐々に動かしていくので、治療期間は数年に及びます。

一部の例外を除いて、健康保険の対象になっていないため、料金もそれなりにかかります。
そのため、しっかりと情報収集をされた上で、信頼できる医師を選ぶことが大切です。矯正治療をお考えの方に向けて情報をまとめたページもありますので、そちらもぜひご覧ください。

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矯正治療が初めての方へ